ボリビアのワイナポトシに登る前日
ワイナポトシのふものとでアイスクライミング体験があった。
もちろんこれも2泊3日ツアーの13000円に含まれている。
氷の壁がそびえ立つ場所まで歩いて移動する。
しばらく行くと、そこには白く冷たい氷の壁が立ちはだかっていた。
まず初めに、足に鉄の爪のアイゼンをつける。
ヘルメットをかぶり、命綱にしっかりと繋がれる。
「Let’s Go!!」
ガイドの合図と共にアイスクライミングが始まった。
しっかりとピッケルを握りしめ、ゆっくりと登り始める。
はじめのうちは順調に登れる。
一歩一歩軽快に登る。
足を上げて上に突き刺す。
氷に刺さっているピッケルを抜いて上に刺す。
一連の動作を繰り返す。
しかし、
途中から思うように身体が動かない。
そう、ある程度まで登っていくと角度が80度くらいあるのだ。
ここまでくると、自分の目の前にそびえ立つ氷の壁に絶望する。
それでも必死で何度もピッケルを上に上に突き刺す。
足を上げて、氷にアイゼンを突き刺す。
80度の氷の壁は体力と握力を徐々に奪って行く。
手に力が入らなくなってくる。
標高4800mの地点でのアイスクライミングは予想以上にハードだった。
どんなけ呼吸をしても身体に酸素が行きとどかない。
心臓がバクバクいいながら、血液を全身に送り出す。
必死になって身体を持ち上げようとするがうまく持ち上がらない。
氷と格闘してからどれくらいの時間が経っただろう。
手を滑らせ、足が氷から外れた。
一瞬ドキッとした。
あの、ジェットコースターのような感覚だ。
氷の上に中刷りになった僕は、肩で呼吸をしながら思った。
「もし命綱がなかったら」「ワイナポトシの登頂でこんなことになったら」
そんなことを考えながら、命綱を手繰り寄せてもらい、下まで降りた。
宿に帰り、暖かいコーヒーを飲みながら休憩し、眠りについた。
自然の力は壮大だった。
そこに立ち向かって行く僕の力なんてちっぽけなもの。
ほんの10mくらいの雪の壁も、1人で登ることができなかった。
しかし、この自然にチャレンジし続ける人たちがいる。
8000mの山を単独無酸素で登る登山家、南極大陸を犬ぞりで横断する冒険家、サハラ砂漠を歩いて越えるリヤカーマン
世界にはたくさんの冒険家がいて、大自然に挑戦を挑み続けている。
僕も、死ぬかもしれないようなチャレンジはできないが、できる範囲でいろんな苦行に挑戦していこうと思う。
その経験がきっと自分を成長させ、人に勇気を与え、
そして、今後の人生につながって行くはずだから。
アイスクライミングの次の日から、ワイナポトシ登頂の挑戦が始まった。
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